この記事はガンダム好きのビジネスマン向けです。(ガンダム、ジム、ボールという単語にピンと来ない人には、あまり響かないと思うのでご留意くださいね)
あなたも、『自分がスペシャルな存在=ガンダム』だったらいいのにな、と憧れに似た幻想を持ったことはないでしょうか?
以前、「僕たちはガンダムのジムである」という書籍を読んだ時、そこに書いてあった『サラリーマンの99%はジムのようなもの』という例え話がとても腹落ちしたことを覚えています。
僕たちはガンダムのジムである /ヴィレッジブックス/常見陽平
と同時に、『じゃあ、企業の中のガンダムってどんな人材なのだろう? 自分がガンダムになろうとすると、どんな道を進めばいいのだろう?』という疑問も出たことを覚えています。
その後はすっかりこの話を忘れていたのですが、先日、「サラリーマンのガンダム」であろう人材に会ったときに、改めて、自分の中での企業におけるガンダム、ジム、ボールの比較ができるようになったので、今回、言語化してみました。
何はともあれ、最終的には、会社の中のガンダムになるのが全てではないはず、というのが今の私の考えなのですが、
そこに行き着いた経緯を私の社会人歴を交えつつ、紹介していきたいと思います。
就職活動時代:もしかしたら、自分はガンダムかもしれないと誤解する
お恥ずかしい話ですが、私には『自分がガン
それは、就職活動をしていた学生時代に遡ります。
最初は全くうまくいかなかったのですが、運よく身近な友人の助けもあったことで、複数社の一部上場企業から内定をいただくことができました。
そして、その中に外資系の会社もあったんですが、その会社からとてもありがたい評価をしていただいて、猛烈なラブコールをもらっていました。
同年代の数千〜数万人という競争相手との戦いに勝ち、複数の内定をもらい、なおかつ、そういった会社の中から、自分がどこかの会社を選ぶという場面に遭遇すると、人間は錯覚してしまうようです。
そう、当時のアホな私は完全に有頂天になってしまっており、まるで自分がガンダムか

新入社員時代:ジムどころかボールであることに気づく
ところが実際に、会社に入社してみると、社会人としての常識もなく、社会のルールもわからず、仕事の内容すらも誰かに教えてもらないといけない状態です。
はっきり行って、まったく使い物にならないわけです。

何やってんの!
電話対応ですら、初めは緊張をするあまり、まごつきながら、冷や汗をかきながら対応している状況です。
派遣社員の庶務さんの方が圧倒的に使える人材なわけです。(そして、私は仕事のセンスがなかったので、圧倒的にハズレ人材だったのです。)
どれだけ酷かったかを知りたい方はコチラの記事をどうぞ。(恥ずかしい過去が赤裸々に載っております!)
とまあ、そんな現実を味わって初めて、自分はガンダムなのではなく、そしてジムでもなく
そして、入社2年〜3年目のバリバリと自分で仕事を回している先輩を遠い目で見ながら憧れを抱いていました。(早く、自分もジムになりたいなあ、と)
入社数年:やっとボールからジムに、そしてジムカスタムへの道
そんな自分が何もできない現実を受け入れたあと、必死にコツコツと努力をすることで、なんとかボー
入社後2〜3年頃でしょうか。ある程度、仕事の流れを覚えて、一人で客先に訪問できるようになった頃です。
『ああ、やっと、自分はジムになったかな』と体感した時、同時に分かってくるのが自分のチー
そのリーダーポジションに行くには、まだまだ数年は頑張らないといけないなと思うわ
ちょっとまとめてみると以下のような感じです。
- ボール=新入社員
- ジム=平社員(3年程度、その職種の経験あり)
- ジムカスタム=そのチームまたは部署のエース級社員
この頃になると、もはやガンダムという存在など頭から消え去り、自分
そして課長や部長ですら、ガンダムなのではなく、ジムカスタムの取りまとめ役ぐらいの存在ということが分かってくるわけです。
だんだんと地に足がついてきて、自分に何ができて何ができないかということも含め、周りもよく見えてくる頃です。

私にも敵が見える
いないと思っていたガンダムはいた(あ、私じゃないよ)
そんなふうに私も現実を理解できていた時の話なのですが、とある仕事で、初めてガンダムに出会いました。
その人は社内からの生え抜きではなく、キャリア入社(中途採用)なのですが、その経歴が非常に類まれなる華々しいものでした。
簡単に紹介すると、海外生まれ&育ちで、ヨーロッパの世界最高峰のMBAホルダ
日本人ですが、当然のように英語はペラペラ。 そんな人間がなんで、戦略コンサルから来たかというと、
「戦略コンサルで練ったプランがなぜ事業会社で実行できないのか、理由を確かめたかったから」というすごい理由でした。(その人の記事は以下参照。)
そして、私の事業部の誰もできないような仕事をその人はやり遂げ、そ
そんな彼は先日、ヨーロッパの事業会社社長の直属のポジショ
そしてその後のコースは、数年間で世界の事業部を回っていき、その後はどこかの国の事業会社社長になる予定のようです。
それは、もしそこで実績を出すことができれば、その後は数万人のグローバル企業の社長という道も狙えるような輝かしいコースです。
まさに、一人で戦況をひっくり返してしまうガンダムでした。

戦ったのはなにもガンダムばかりじゃねえんだよ
ジムカスタムからガンダムへの道はないわけではないが、、
実際に一緒に仕事してみると、自分には真似ができないと思うぐらい
それは、仕事のスピード&クオリティしかり、英語力しかり、あらゆる面で、です。
特に、連日、睡眠時間が3時間でも、まったくパフォーマンスが落ちる
そんな人に今から追いつけるかという疑問を自分に投げかけたとこ
そこでわかったのは、自
ガンダムでなくても、一人で戦況をひっくり返すことができるはず
そんな現実をみていると、会社でガンダムを目指すことことよりも、私は他にもっとやりたいことがあるということを、再認識しました。
それは、自分がボールからジムに、ジムからジムカスタムになるま
- ボールからジムになるのに苦労している人
- ジムからジムカスタムなので苦労してる人
のサポートすることです。
この方が、私にとっては価値があるし、面白い仕事だと確信しています。それが今このサイトを運営している理由です。
そして、グローバル企業でガンダムとして邁進する彼とはまた違った土俵で、私なりのジムカスタムとしての戦いを続けていきたいと思った次第です。

戦力の決定的差でないということを教えてやる
自分自身の若さ故の過ちというものを。