【分かりやすく解説】堀江 貴文氏の伝説的な近畿大学スピーチからビジネスパーソンが考えるべきこと

【分かりやすく解説】堀江 貴文氏の伝説的な近畿大学スピーチからビジネスパーソンが考えるべきこと

ホリエモンこと堀江 貴文氏の近畿大学卒業式での伝説のスピーチをご存知でしょうか?

これから社会人になる卒業生に向けた厳しくも温かいメッセージなのですが、実は我々ビジネスパーソンにとっても、今後の生き方やキャリアを考えるうえで参考になるものでした。

この記事では堀江氏のスピーチ構成を以下の3つに分解しながら紹介したいと思います。

  • 主張(クレーム)
  • 客観的事実(データ)
  • 事実から主張を展開する論拠(ワラント)

それでは、早速始めたいと思います。

社会人になる卒業生に向けて伝えたかったこととは?

まずは、堀江氏のスピーチを見てみてください。

いかがでしたでしょうか。

私なりに解釈すると、堀江氏は以下のようなメッセージを卒業生に伝えたかったのではないかと思いました。

(筆者の意訳)堀江氏から卒業生へのメッセージ
これまでの日本の常識、日本のマスメディア、そして周りの日本人の言うことに縛られず、自分で世界の情報を収集し、自分の頭で考え、自分で行動する力を身につけななさい。これからの自分の人生を生き抜くために。

そして、堀江氏のスピーチを聞きながら、これは学生だけでなく、日本のビジネスパーソンにも当てはまる言葉だなと感じました。

すでに世界経済はグローバル化が進んでいます。そんな時代に、日本ばかり見ていて満足していては、時代から取り残されてしまいます。

そして、時代から取り残された人は、この資本主義が中心となっている世界では、どうしても生きにくさを感じてしまうものです。(もちろん、自分で時給自足したり、限られた範囲で贅沢せずに生きていくなど、敢えて世界と距離を置く生き方もありますが、ここでは横に置いておきます)

堀江氏は、こういった危機感が薄い日本人に対して、もっと自分事として世界を見て欲しいと思ったのではないでしょうか。そして、危機感を持って欲しかったのだと思います。

なお、実際のスピーチでは、以下のように話されていました。参考までに引用しておきます。

今の常識は、10年後・20年後は、全く通用しないようになっている可能性は非常に高いです。そんな時に、どうすれば生きていけるのか? それは、まず最初に僕が言ったとおり、情報を自分で収集して、自分の頭で考えて行動する力を身につけることです。そして、常識に縛られないことです。今みなさんが常識だと思っていることは、例えば20年前は常識ではなかったこともたくさんある。

堀江氏からみたグローバルの中の日本の状況とは?

堀江氏は実際に自身のこれまでの体験に基づいて、以下のような事例を紹介しています。

  • 世界中の優秀な人たちは、どんどん新しい技術を開発し、世界を変えていってしまっている。
  • 豊かな日本が当たり前だった時代は終わった。特に、東南アジアと日本との経済的格差が急速に縮まってきている。例えば、日本とタイでのマッサージ費用は2倍の差まで縮まっている。
  • 東南アジアの高給取りの人たちは、完全に日本のホワイトカラーの年収を上回っている。そして、タイのバンコクでは、一人5万円の寿司屋が毎日満員であるほど、富裕層も多い。
  • 発展途上国の田舎でも突然基地局ができ、中国製の格安スマホがばら撒かれ、スマホで世界最先端の智にアクセスできるような時代になっている。
  • 世界という視座から、今の日本の状況を俯瞰的にみて、その現状に危機感を持っている人がほとんどいない。学生だけではなく、政財界にも少ない。

東南アジアの事例が中心なので、これだけでグローバルという話に展開するのは少し難しい気もしましたが、おそらく、東南アジアでさえこうなのだから、『世界に目を広げると経済的格差はもっと縮まっている』というメッセージだと思います。

これからは自分で世界の情報を集めないといけない。でも、なぜそれが必要なのか?

堀江氏のメインメッセージをみると、実はさほど目新しいものではないことに気づきます。

『自分で情報を集めて、自分で考えなさい』というのはいつの時代の人も言っていることですし、『インターネットを使って情報収集しなさい』というのは今のインターネット・スマホ普及時代では、これも当たり前だからです。

では、堀江氏のスピーチの何がここまで胸に突き刺さるのか、というと、私はそのスピーチの構成だと思いました。

正確にいうと、今世界で起きている事実と、事実と主張を繋げる論拠をしっかりと提示したうえで、メッセージを力強く発信している点です。

さて、その中で、特に重要と思われる主張を支える論拠を以下で挙げたいと思います。

(筆者の意訳)主張を支える論拠
  • 今まで教わってきた日本での常識、道徳、倫理といったものは10年後・20年後には通用しない(そもそも時代とともに移り変わるもの)
  • 世界の最先端で何が起きているかを、マスメディアや周りの日本人はあなたにわざわざ教えてくれない(そもそも、教えられる人が多くない)
  • (日本の自分の周りだけをみて)世界で起きていることを知ろうとしない人は、取り残されていく時代になる。

これを、言葉を選ばずに、シンプルかつストレートな言い方に意訳すると、

誰もあなたに世界のことを教えてくれないよ。だって、マスメディアも周りの大人もよく知らないのだから。

だと思いました。「井の中の蛙、大海を知らず」ということわざの通りです。

さすがに、卒業式という公の場でストレートな言い方はできないと思いますが、堀江氏の言葉から余分なオブラートを削いでいった結果、私は上記の解釈をしました。

私もこれまで、親の言うことや社会の常識などは「聞いているフリをしながら」、実際には意思決定の外に置いてきました。

たしかに、親の経験則や世間の常識は一理あります。しかし、過去に通用したから、これからも通用するというのは、実は全く根拠がないものです。

だから堀江氏は、今までは親のレールに沿って生きてきたかもしれないけれど、これからはそれではダメだ、自分で生きる力を身につけろ! そのためには、今世界で起きていることを見ろ! と言っているだと思います。

そして、その方法はとても簡単で、スマホとポチッと押すだけで、「今、世界で何が起きているか?」を知ることができる時代だと言っています。

江戸時代や明治時代のように、危険な航海をしてまで海外に行って情報を仕入れるという事なんていらないのですから、今の時代に生まれた我々はとても恵まれていると思います。(その分、競争が激しくなっているわけですが)

まとめ:堀江氏の近畿大学スピーチの構成

さて、ここまでの内容をまとめます。

事実(データ):堀江氏が見た世界で起きていること
  • 世界中の優秀な人たちは、どんどん新しい技術を開発し、世界を変えていってしまっている。
  • 豊かな日本が当たり前だった時代は終わった。特に、東南アジアと日本との経済的格差が急速に縮まってきている。例えば、日本とタイでのマッサージ費用は2倍の差まで縮まっている。
  • 東南アジアの高給取りの人たちは、完全に日本のホワイトカラーの年収を上回っている。そして、タイのバンコクでは、一人5万円の寿司屋が毎日満員であるほど、富裕層も多い。
  • 発展途上国の田舎でも突然基地局ができ、中国製の格安スマホがばら撒かれ、スマホで世界最先端の智にアクセスできるような時代になっている。
  • 世界という視座から、今の日本の状況を俯瞰的にみて、その現状に危機感を持っている人がほとんどいない。学生だけではなく、政財界にも少ない。

だからこそ、以下のことが大事。

主張(クレーム):堀江氏から卒業生へのメッセージ
これまでの日本の常識、日本のマスメディア、そして周りの日本人の言うことに縛られず、自分で世界の情報を収集し、自分の頭で考え、自分で行動する力を身につけななさい。これからの自分の人生を生き抜くために。

なぜなら、以下が言えるから。

論拠(ワラント):事実から主張を言うための裏付け
  • 今まで教わってきた日本での常識、道徳、倫理といったものは10年後・20年後には通用しない(そもそも時代とともに移り変わるもの)
  • 世界の最先端で何が起きているかを、マスメディアや周りの日本人はあなたにわざわざ教えてくれない(そもそも、教えられる人が多くない)
  • (日本の自分の周りだけをみて)世界で起きていることを知ろうとしない人は、取り残されていく時代になる。

いかがでしょうか。

このように、事実→主張→論拠、という構成に分解すると、メッセージがより明確になります。これはトゥルーミン・モデルや三角ロジックと呼ばれるディベートで使う論法です。

興味がある方は以下の関連記事を読んでみてください。

まず論理力を徹底的に鍛えよ。論理(ロジック)の3要素で提案・交渉力をアップさせる。

2018.02.28

最後に:アウトプットを通じて、自分の頭で考える癖をつけていく

堀江氏は、世界の情報をインプットするだけではなく、それに基づいてアウトプットすることも大事だと述べています。

たとえば、スマートフォンのニュースアプリを使って情報に接することも出来るし、ソーシャルネットワークを使って、世界中の、自分が「面白いな」「この人の話聞いてみたいな」っていう人たちの情報にすぐに辿りつくことができます。簡単です。(中略)

そして、それだけじゃダメです。これからは、そうやって仕入れた情報を、自分の頭で考えて、そして自分で発信して、頭の中を整理して自分で考える癖をつけていかなければいけないです。それはどうやってやるのか?簡単です。インターネットでブログやら、ソーシャルネットワークやら、そこで毎日発信し続ければいい。非常に簡単なことです。それをできれば毎日やってほしい。そうすることによって、世界中の様々な情報を自分で頭の中に入れて考えて自分なりの判断ができるようになると思います。

これも私は大賛成です。

私もこのウェブサイトで、ビジネス全般の話から私の会社の事例(時にはグローバル案件)などについて色々と発信しているのですが、やはり自分の頭で考えてアウトプットをしていくと、色々な学びや気づきを得られます。

それは、アウトプットを出すまでの過程で、

  • 事実は何か? 他に事例はないか?
  • そこから、どんなことが言えるのか?
  • それは事実に基づいて、合理的に導ける内容か?

というようなことを分析し、考察するからです。

この過程で人の言っていることをより深く理解することができますし、また自分の考えとの違いも明確になります。

そうやって、人の意見と自分の意見を客観的に戦わせて、そこから新たな考えが生まれたり、自分なりの価値基準や判断基準というものが出来上がってくるのだと思います。

だからこそ、堀江氏は、まずはそういうインプット(それも、日本に偏ったものではなく、もっと広い視野で)を増やし、次にアウトプットをしていくべき、と言っています。

そして、それは決して学生だけの話ではなく、我々ビジネスパーソンにも言えることではないでしょうか。

世界で今何が起きているか、インプットしていますか?

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本サイトの運営者。社会人になった後、周囲から仕事ができないと思われて、自分の人生が真っ暗闇に感じた辛い日々を過ごす。その後、奇跡的な復活劇を遂げ、その勢いのまま、グローバルプロダクトマネジャーを経験。全く喋れなかった苦手の英語もビジネスで会話ができるレベルまで押し上げ、2019年6月からはアメリカに赴任し、グローバル・リーダー/マネジメント達と仕事をしている。 専門分野は、プロジェクトマネジメント、アカウント・ファイナンスなど。自分のように、仕事で悩んでいる人や大きな壁を感じている人が現状打破できるように、という想いで本サイトを立ち上げた。