【実体験】ユーモアや笑いのセンスをパターン学習で伸ばす方法! センスがない人こそ、笑いのメカニズムを学ぶべき理由。

【実体験】ユーモアや笑いのセンスをパターン学習で伸ばす方法! センスがない人こそ、笑いのメカニズムを学ぶべき理由

この記事は、笑いやユーモアのセンスがないと嘆く人や、笑いやユーモアが生まれる理由を理解したいという方向けに書いています。

この記事を読めば、少なくとも、笑いやユーモアがなぜ生まれるのか、ということがわかりますし、『ユーモアや笑いなんて、センスがない自分には無理だ』と嘆く必要もなくなります。

あ、はじめに断っておきますが、私はユーモアの先生でもなんでもありません。もともとユーモアや笑いのセンスがない状態でしたし。

ただ、ビジネス上、これがないとやっていけないと思ったので、パターン学習と演技で、ビジネス上は問題なくユーモアや笑いを使えるようになったという、単なるビジネスパーソンです。

今では英語を使って、海外の同僚とも良い関係を築けるレベルにまでコミュニケーションが上達したので、ビジネスレベルとしては、自分に及第点をつけてあげたいと思っています。(もちろん、笑いやユーモアを飯のタネにしていく人に比べれば、雲泥の差だと思いますが)

ということで、まず最初に、最近私が読んだメルマガの記事を紹介しつつ、そこから私がお世話になった書籍や、私の実体験を紹介していきたいと思います。

ユーモアや笑いを生むコツ・方法は、予測を裏切る「ずらし」

私が購読しているメルマガ『コーチエイ』で、ユーモアに関する興味深い記事がありました。

多くの経営者やリーダーたちをコーチングしてきた経験から、『リーダーにはユーモアが必須条件だ』という内容です。

そのメルマガの記事が特に面白いのは、そこで終わらずに、『ユーモアを生むコツ』の紹介まで話が及んでいる点です。

『ユーモアや笑いはセンスだ』と言う人もいますが、センスの一言で片付けるのは簡単です。

この世の中でセンスと言われているものでも、突き詰めて分析していけば、一定の法則が見つかるものです。

そして、ユーモアもその例に漏れません。

さて、ではユーモアを生むためには、何に気をつけていけばいいでしょうか?

コーチエイの記事を少し引用してみます。

ユーモアを生む視点のひとつに、「ずらし」があります。

人は、人の話を聞くとき、「その先」を予測しながら聞いています。ですから、聞き手が予測している「その先」から、敢えて「ずらす」ことがユーモアにつながります。

たとえば、お笑い芸人のナイツさんの「ちょっとヤホーで調べてみました」から始まる漫才。

「みなさん、SMAPって知ってます?メンバーは、なかい”キイチ”」
「あ、”マサヒロ”ね」
「あとは、”ヤマシロ”しんご」「あ、”カトリ”ね」…。

単純な言葉遊びの連続ですが、聞く側が「その先」を予測しているからこそ、ずらされたところに面白さが生じます。

(引用元:コーチエイ|ユーモア、ユーモア、そしてユーモア

なるほど、と思いませんか?

確かに、私たちは、相手の話を聞きながら、その先の展開をなんとなく予測してしまっています。そして、頭も体もその予測に基づいて、リアクションの準備をしています。

その予測を裏切ってあげることで、ユーモアが生まれやすくなるわけですね。だから、予測から『ズラす』ことが大事だというわけです。

【例】緊張感で張り詰めた会議で大きな笑いが生まれる場面。笑いが起きるメカニズムは予測と事実のギャップ。

『ズラす』を別の言葉でいえば、ギャップを生むことだと思います。

例えば、取締役専務に新企画をプレゼンする重要な会議で、会議室がすごい緊張感で張り詰めている時に、その緊張感に削ぐわないような携帯の着信音が『テッテケテー』と鳴った場面を想像してみてください。

会議の出席者の誰しもが、『おいおい、こんな大事で緊張感のある会議で、携帯の着信をオンにしてるなんて誰やねん』と思います。

で、部長がたまらず、『おい、一体誰だ、こんな時に携帯の着信音をオンにしているのは!』と一喝します。

そこに、『あ、ごめん、それ俺やねん』と照れ笑いする専務の笑顔。

部長含め、一同が爆笑して、一気に雰囲気が弛緩する会議室。

どうです? イメージできましたか?

実体験のような私の100%作り話なのですが、それはさて置き、この場合は、誰もが『きっと平社員が携帯電話の電源を切り忘れているのだろう』と予測していたわけです。そして、犯人がわかるやいなや、『怒鳴り散らす』つもりで、心も体も準備していたわけです。

それなのに、犯人が専務という想定外の人物であり、かつ、『怒れない』状態になったので、会議室に充満していた緊張感やエネルギーが一気に笑いになって発散した、ということです。

  • 犯人は「間抜けな平社員という予測」と「超エリート専務だったという事実」
  • 「今すぐ怒鳴り散らそうとしている状態」と「実際には全く怒れない事実」

このギャップ、つまり、予測を裏切るズラしがあったからそこ、笑いが生まれたわけです。(この場合は、偶然でしたが、これを意図的に引き起こしてあげればいいわけです。)

このように、笑いが生まれるプロセスを分解していくと、いろいろなパターンがあることに気づいていきます。

【予測をズラす方法】ズラすのは言葉だけではなく、表情、声のトーン、話の間でもいい

相手の予測をズラす方法は、言葉以外にもたくさんあります。再び、コーチエイの記事を引用します。

相手の予測を「ずらす」のは、言葉遊びだけではありません。

いつもは使わない修飾語で物事を表現する
メンバーの呼び名を変える
いきなり本題に入らず、世間話をする
いつもと話し方(スピード、声の大きさ、高さ、間)を変える
みんながネガティブに感じることの中から、敢えてポジティブなものを際立たせる
いつもと「ずらす」。
場の雰囲気から「ずらす」。

こんな話を読んでいると、もっと具体的に笑いやユーモアの仕組みについて知りたくなってきませんか?

実は、それにピッタリな書籍があります。

私が社会人になりたての時、コミュニケーションで本当に悩んでいた時に見つけて頼った本です。

自分には笑いやユーモアのセンスがないと嘆く人にとっては、本当に目から鱗の内容ばかりでです。

書籍のタイトルはなんだか怪しそうですが、中身は秀逸ですので、ぜひ騙されたと思って読んでみてください。

笑いを生む出すパターンを理論的に解説した「ウケる技術」という書籍

この書籍がどんな課題を解決しようとしているのか? を簡単に以下で紹介させていただきます。特に、上段の「ウケている本人ですら、どうやっているのか自覚がない」というところが、笑いを人から教えてもらうのが難しいと言われる所以です。

読者の方々の周りにも、笑いを武器にして相手にうまく気に入られるタイプの人が何人か思い当たるでしょう。とはいえ、「どうして彼らがウケているのか」ということに明確な答えが与えられることはありません。ウケている当の本人ですら「なぜ自分が面白いことを言えるのか」ということには無自覚であったはずです。(中略)

「ウケる技術」はセンス、あるいは才能という一言で片付けられてきたのが現状でしょう。ところが、あらためて「ウケる人」の無数の会話を地道に整理していくと、誰でもマネすることができる有限のパターンの組み合わせに分解できることがわかってきました。

いかがでしょうか。なんだか、普通の書籍と違った期待感が出てきませんか?

そして、この書籍が、読者をどのようなステージに連れていってくれるのかというと、

本書が考えているゴール(目標)とは、次のようなものです。読者の方々が、本書が説く技術を「読んでわかる」意識のレベルから「しかるべきタイミングで口をついてくる」無意識のレベルにまで落とし込み、ふだんの会話の中で常に、話を展開する複数の選択肢=技術を持っている状態、「いかようにも転がることができる」という確かな自信を持っている状態です。

ということで、この書籍の中から、代表的で私がお世話になっている技術3つを以下で紹介させていただきます。

<具体例>ウケる技術28 天丼 (一度ウケた言葉を再度登場させる)

色々と使い方はあるのですが、以下は、一度出た言葉を忘れたころにミスマッチさせるパターンです。

A: 会社、やめちゃったんだ。

B: はい。あの業界じゃ勝ち目ないなって思ったんで。

(話は変わって)

A: 結局、ナンパして無視されて、すぐ帰っちゃったんだ。

B: はい。あの業界じゃ勝ち目ないなって思ったんで。

本来は、真面目な仕事の話で使うフレーズを、全然合わないプライベートかつナンパの話で使うことで、「ズラし」を生んでいます。ツッコミがなくても、これだけで笑いを誘える秀逸なボケになっています。

<具体例>ウケる技術7 下心 (下心を口に出してしまう)

相手が喜ぶ下心(あなたが好きだ)はもちろん、相手が警戒する下心(あなたと仲良くなりたい、など)も思わず口に出してしまったという演出で口に出すことで笑いをうむ。

女: 『モンスターズ・インク』観た?  超面白かったよ。

男: しまった! 『モンスターズ・インク』観てたら会話盛り上がったのに!(←テンション高めで、敢えてわざとらしく)

普通だったら、下心は表には出さずにこっそりと持っておくべきところを、相手の予想を裏切って、言葉に出してしまう、というのが「ズラし」になっています。(私の愛用技術です。特に工夫がなくても、テンションとキャラクターだけで笑いに持っていけるからです)

下心をつい出してしまったという演出をしながら、そこに「あ、つい下心が出ちゃいました」という自分ツッコミを加えると、より笑いに持っていきやすくなります。

<具体例>ウケる技術17 自分フォロー(自分で自分をはげます)

スベった時、失敗した時、誰からもツッコミが入らない時に、仕方なく自分でフォローするという演出です。

A: ホント、最近女にモテまくっちゃって。

B: ・・・・

A: カン違いもひとつの才能だよね

ここでは、カン違いということを自分で認めつつも、それをポジティブな意味の「才能」と言うことで、ボケつつフォローしている点が笑いを誘います。(これも私が好きな技術で、ヘラヘラしているキャラとの相性抜群です)

なお、このシーンは、自分ツッコミ(ウケる技術6)で、「見栄張ってすみません」というパターンもあります。

以上です。他にも、たくさんの技術が解説されているので、ぜひ購入されて読み込んでいくことをオススメします。

【実体験】冗談も言えないクソ真面目だった私が「チャラい奴」と評されるようになった××な話

みなさんは、周りの人にどのようなイメージを持たれていますか?

私が周りからよく言われるのは『チャラい奴』とか『軽い人』とか『ヘラヘラしている人』とかです。優しい人は『社交的な人』と言ってくれたりします、気を遣ってですが(笑)

一見、チャラい人という評価はネガティブに見えますが、実は私にはとても嬉しい話なのです。

というのも、私は根本的に社交的ではないし、一人で読書したり、映画を観たりするのが好きな、いわば一人遊びが好きなタイプだからです。むしろ、長いこと誰かと一緒に過ごしていると、とても疲れます。

そんな人付き合いが苦手なタイプだった人間が、なぜ(周りから見て)社交的な人間になったのかと言うと、パターン学習と演技です(笑)

他の仕事と同じで、マニュアルみたいなものを覚えて、それを体に覚えさせて行った、という普通のアプローチです。

とはいえ、人付き合いや笑いに関するマニュアルは、なかなか良いものが見つからないものです。それもあり、社会人になりたての時は、本当に苦労しました。特に、笑いを生み出してナンボの会社の飲み会は、愛想笑いばかりで、かなり神経をすり減らしていました。

そして、そんな苦境を救ってくれた1つの拠り所が、先ほど紹介した『ウケる技術』なのでした。

例えば、先ほど紹介したウケる技術28の『天丼』という技術

これは誰でも簡単に真似できます。

とりあえず、他の誰かが言った言葉で、その場が盛り上がったとしたら、みんなが忘れた頃に、そのフレーズをもう一回出せばいいだけですから。

ですので、盛り上がったフレーズは記憶しておいて、あとは聞き役に徹しながら、そのフレーズに関連しそうな話題やミスマッチが使えるシーンになったら、タイミングを見計らって繰り出せばいいわけです。

もし、スベってしまっても、自分ツッコミの技術で、『うわっ、ワタシ、いま完全にタイミング間違いました??(笑)』や、自分フォローの技術で『来た! これが私の自慢の笑いのセンスの無さです(笑)』などでソフトランディングさせたり、場合によっては、そこに下心の技術で、『いやあ、このフレーズ自分も使いたくて、つい待ちきれず使っちゃいました(笑)』と繰り出すことも可能です。

ほら、どうでしょう?

笑いのセンスなんてなくても、なんとかなる気がしてきませんか?

これ全部、書籍でのパターン学習です(笑)

こんな感じで、笑いのセンスがない私でも1つずつパターン学習で身につけていけたので、もし、同じように笑いのセンスがないと自覚している人がいたら、この本でパターンを覚えて使ってみてください。

あと、肝心な点を説明し忘れていました。

私がチャラいと言われるようになった所以です。

『ウケる技術』に書いてある、ガイジン化です。

テンションを普段よりも底上げしておくと、ウケる状態に持っていきやすいのです。

私はこれを読んだ時、「なるほど!」と目から鱗が落ちる思いでした。今でも仕事場ではテンションを一段階高めにしていますし、飲み会ではさらにもう一段上げるようにしています。

もちろん、テンションと一緒に声の大きさも上げておいた方がいいです。そうすると、『自分で笑う状態』に移行しやすいからです。化学を勉強した人には、『励起エネルギーが高い状態』と言うと、腹落ちするのでは、と思います。

例えば、アメリカの同僚と英語で話す時をイメージしてください。

英語になると、基本的にみんなテンションを上げて、声も大きく話されますよね? あれは英語というコミュニケーション自体が、テンションの抑揚が必要だからです。

そして、そのテンションの抑揚が必要だからこそ、ガイジンはリアクションが大きいし、その分よく笑います。

これと同じことを日本語でもやれば、自分が笑いやすい状態になるし、そうすると、相手も笑わせやすくなるという算段です。

そういえば、関西人も基本的にテンション高めで、よく笑いますよね。特に、関西のおばちゃんは、典型例です。

なので、ガイジン化、つまりベースのテンションを上げておくことは、笑いのセンスがない素人には手っ取り早い解決方法なのです。

まとめ:笑いやユーモアのセンスがないと嘆く人に捧ぐ

以上、長くなりましたので、簡単にまとめます。

  • ユーモアや笑いを生むコツは、相手の予測を裏切る「ずらし」
  • 「ずらし」には色々なパターンがあり、このパターンを学ぶことが笑いのセンスを上達させる近道。
  • 笑いのパターンを論理的に解説した「ウケる技術」という書籍がとても秀逸(筆者もお世話になった)
  • 「ウケる技術」に書いてあるガイジン化、天丼、下心、自分フォロー等の技術を使って、筆者はビジネスに必要な標準的なユーモアのセンスを学んだ

ということで、笑いやユーモアのセンスがないと嘆いている方には、これだけは伝えたいです。 笑いやユーモアのセンスは、パターン学習で上達させることができます。

もちろん、飯のタネにするぐらいプロフェッショナルを目指すとなると、生まれつきの才能も必要になるでしょうが、我々のようなビジネスパーソンには、そこまでは求められません。

ビジネスに必要なレベルのユーモアであれば、誰でもパターン学習をすれば、十分に身につけることができます。

ですので、ユーモアや笑いのセンスに自信がない方は、ぜひ、「ウケる技術」を読み込んで実践してみてください。

何事もコツコツと積み重ねが必要ですが、1年も実践すれば目に見えて変化が出てくるはずです。

この記事がユーモアや笑いに悩む人の参考になれば、これ幸いです。

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ippo
本サイトの運営者。社会人になった後、周囲から仕事ができないと思われて、自分の人生が真っ暗闇に感じた辛い日々を過ごす。その後、奇跡的な復活劇を遂げ、その勢いのまま、グローバルプロダクトマネジャーを経験。全く喋れなかった苦手の英語もビジネスで会話ができるレベルまで押し上げ、2019年6月からはアメリカに赴任し、グローバル・リーダー/マネジメント達と仕事をしている。 専門分野は、プロジェクトマネジメント、アカウント・ファイナンスなど。自分のように、仕事で悩んでいる人や大きな壁を感じている人が現状打破できるように、という想いで2017年7月に本サイトを立ち上げた。
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