偉人の言葉や名言を、あなたのプレゼンや文章、普段の会話で引用したことはありますか?
誰もが知っている偉人の言葉は、あなたのメッセージに説得力を持たせてくれる存在です。
大きく分けて、メッセージに説得力を持たせる方法には3つの種類があります。
- 左脳に働きかけるロジカルアプローチ(データ、グラフ、統計、判例など)
- 右脳に働きかけるビジュアルアプローチ(写真、イラスト、シンボルなど)
- 心に働きかけるエモーショナルアプローチ(ストーリーテリング、たとえ話、名言など)
このうち、上の2つ(ロジカル&ビジュアル)は日常的なビジネスでよく使われる方法ですが、3つ目の方法がこの記事のテーマである、偉人の名言の引用です。
私もこの3つ目のアプローチをうまく使えるように日々意識しています。(このサイトを読んでいただくと分かりますが、結構引用しています)
それは、他の2つと比較して、自分の気持ちをそのままの温度感で相手に届けやすいからです。
例えるなら、静止画と、音声ありの動画ぐらいの温度感の違いがあると思います。ストーリーテリングや名言を使うことで、臨場感を持ってメッセージを届けることができるのです。
この記事では、主に偉人の名言について焦点を絞って紹介していきますが、ストーリーテリングの方にも興味がある方は、以下の「レンガ積み職人の寓話」をストーリーに使った記事を読んでみてください。
なぜ、私たちは偉人の言葉や名言に心を動かされるのか?
偉人の言葉や名言、過去の習慣は、なぜこうも我々の心を鷲掴みし、揺さぶってくるのでしょうか?
我々は彼らの言葉に耳を傾け、その言葉から少しでも何かを学び取ろうと想像します。例えば、我々が悩んでいる時、苦しい時、悲しい時、新しい一歩を踏み出していいか迷っている時などに。
なぜ、偉人の名言が私たちを惹きつけるのかというと、それは、彼らが実際に行動し、夢や理想を実現してきたからだと思います。
彼らの歴史に残る偉業の裏には、一つ一つの行動の積み重ねがあります。
その一つ一つの行動の中には、普通の人なら諦めて挫折してしまうような大きな壁や、理不尽な環境もあったかもしれません。
それでも彼らは、自分の言葉を信じて、自分の求める夢や理想までたどり着いたわけです。
そうです、彼らの言葉には、その偉業を達成するまでに乗り越えてきた悩みや苦しみ、失敗の数々が含まれていて、なおかつ、それがエッセンスとなって簡潔な言葉にまとまっています。
まるでダイヤモンドのように、彼らの生き様が凝縮された最高純度の輝きがそこにはあります。
だからこそ、我々は、その言葉に心を動かされます。
そんな言葉に我々は感謝をしながら引用させてもらうことで、その偉人たちの魂のエネルギーの一部を借りることができます。
これは使わないと損だと思いませんか?
偉人の名言をプレゼンや文章に引用する3つのメリットとは?
『世界一受けたい授業』で有名な 齋藤 孝 さんは、「偉人の言葉を引用することで、文章の価値があがる」と述べています。
偉人の言葉が入ることによって、文章に厚みが出てクオリティが上がります。引用した言葉や文章に価値があると、読んだ人が得をした気分になるからです。
自分の文章の価値を上げるために、誰のどのような言葉を引用できるかということを常に考えながら、本を読むようにしてみてください。
かんき出版 齋藤孝 齋藤孝の知の整理力
偉人の名言を引用すると文章の価値が上がるという点をもう少し深掘りすると、私は3つの価値(メリット)があると考えています。
- 偉人の名言が、聞き手の心を揺さぶること
- 偉人の名言が、あなたのメッセージを支えるデータ(裏付け)となること
- 偉人の名言が、あなたのメッセージの比喩の役割を果たすこと
まず、1つ目ですが、これは齋藤さんが述べているように、「得をした気分になるから」というエモーショナルな面です。
偉人たちの言葉には、それだけの価値が詰まっているからです。
次に、2つ目ですが、これは冒頭の3つのアプローチでいえば、1つ目の右脳に働きかけるロジカルな価値です。
偉人の名言=真である。 偉人の名言=あなたのメッセージであるならば、あなたのメッセージ=真である。というロジカルな説得力が出てきます。
一般化すると『A=B、A=Cが成立するならば、B=Cだ』という論法ですね。
最後の3つ目ですが、あなたのメッセージをより分かりやすく説明してくれる存在になってくれる点です。つまり、比喩の役割を果たしてくれます。
比喩の定義は『物事を説明する時、相手のよく知っている物事を借りてきて、それになぞらえて表現すること(引用元:三省堂 大辞林)』です。
つまり、複雑に絡み合った話であったり、相手にとって初見で理解しにくいことであったりしても、この比喩を使うことで、昔からよく知っている内容のように腹落ちしてもらえる、ということです。
これが比喩の持つ効能です。
ただし、ここで注意すべきは、「偉人の名言とあなたのメッセージが合致しているかどうか?」です。
もし、あなたの言いたいメッセージと偉人の名言がズレていれば、効果を発揮しないどころか、「偉人の名言を乱用した」ように思われて、逆に説得力を失うので注意してくださいね。
このあたりは、比喩やたとえ話を作る時のアプローチと同じなので、参考にしてみてください。
まとめ:明日からのプレゼンやスピーチに偉人の名言を引用しよう
いかがでしたでしょうか。ここまでの内容をまとめます。
- あなたのメッセージに説得力を持たせる方法として、心に訴えかける「偉人の名言の引用」がある。
- 偉人の名言を引用することで、あなたのメッセージを温度感を保った状態で届けやすくなる。
- 偉人の名言を引用するメリットは3つある。(1) 聞き手の心を揺さぶる、(2)あなたのメッセージの裏付け(データ)となる、(3)あなたのメッセージの比喩になる。
- 偉人の名言を引用することで、あなたのプレゼンや文章、スピーチの価値を高めることができる。
- ただし、注意点として、偉人の名言とあなたのメッセージがズレていないかを注意しておくこと。
以上です。
最後に、偉人の名言を手軽に効率よく身につける方法を紹介しておきます。
手前味噌な話で恐縮ですが、以下の私のtwitterアカウントをフォローしてみてください。1時間おきに、偉人・著名人のビジネスに関する名言をつぶやいております。(一部、このサイトの記事も投稿しております)
空き時間に、このtwitterを眺めているだけでも、かなりの良質な偉人たちの名言を学ぶことができると思いますので、オススメです。
