当website管理人のippoですが、2019年6月からアメリカに赴任することになりました。
まさか自分がアメリカ勤務になるなど、3年前には夢にも思いませんでした。3年前は英語会議に参加しても何も発言できませんでしたから。
もちろん、英語に限らず、数年前の全く仕事ができないお荷物社員だったことを考えると、人生は何が起こるか分からないものだと思います。
一体なぜ、お荷物社員に、こんなチャンスが回ってきたのか?
今思えば、たった一つの、周りから見たらほんの小さなマインドセットの変化だったのだと思います。
そんな話を、ここでまとめておきたいと思います。
もし、今、あなたが自分の仕事や人生について悩んでいたり、何かを変えたいと思っているなら、この記事が参考になるかもしれません。
数年前のたった一つの変化が、ダメ社員だった私に海外赴任のチャンスをもたらすことになった
アメリカ赴任に向けて、過去の書類や過去のメールを整理している際、たまたま、数年前の当時の先輩からのアドバイスを見返す機会がありました。
それは、『仕事は、人との約束事で進めていくものだよ』というものでした。
当時、納期に遅れそうだという理由で、先輩に相談せずに、勝手に不完全なまま仕事を進めてしまった私に対しての先輩からの指導でした。
これに限らず、昔の私は、仕事の約束を破りがちで、自己中心的な仕事の進め方をしていたのです。
そして、なぜ、そんな仕事の進め方をしていたのかと言うと、自分の仕事へのプロ意識がなかったからです。
自分を優先して、自分の仕事を待ってくれている人のことを、”ないがしろ” にしていたのです。
そんな自己中心人間が仕事で評価されるはずがなく、同期や先輩たちが昇格していく中で、私はずっと新入社員と同じ階級でした。(まあ、当然の評価です)
そんな人間が、ありがたいことに、今では周りに感謝されて、アメリカ勤務のチャンスまで貰えるようになったのは、ほんの小さな、そして、誰にでもできる、たった一つのことを実行したからでした。
それは、みなさんにとっても当たり前の、
『人との約束を守る』
ことでした。
なぜ、”人との約束を守ること” が、そんなに大事なのか?
『約束を守ること』が大事です、なんて話をしたら、すぐにこの記事を閉じたくなりませんか?(笑)
あまりに当たり前のことすぎて、そこまで気に留めていないかもしれません。
でも、当たり前のことほど、とても難しいのも事実です。
実際に、『〇〇の件、調べておきます』といいながら、調べない人がどれほどいることか。また、調べたとしても、形だけで済ませてしまう人がどれほど多いことか。。
当たり前のことを軽視せず、愚直に向き合うことは本当に大事なことだと思います。
ごく限られたものを除き、基本的に、仕事は1人で完結するものではありません。
仕事はリレーマラソンのバトンのように、ほかの部署や外注先から成果物をもらって、そこに自分の成果を加えて、また他の方に渡していくものです。
だからこそ、バトンを何がなんでも、しっかり次に繋げることが大事です。
言い換えれば、人との約束を守る。納期を守る。約束した通りの成果物を提供する。
日々、これの連続なのですが、それに気づくのに、なんと私は何年もかかったんです。(恥ずかしい話ですが)
でも、一度、気づくと、そこからは早かったように思います。
自分が約束を守れるようになると、今度は、周囲が約束を守れなかったりする事が気になり出します。
だから、約束を破りそうになっている人がいたら、手を差し伸べて助けてあげたり、適切な人を派遣してもらうように、上司たちに働きかけてみました。
そして、その前段階である結ぶべき約束自体が交わされず、物事が前に進んでいなかったら、自分が仲介役になって、人と人との約束を結ぶ手助けもしました。
これはあとで知ることになるのですが、こういう仕事の進め方は、まさにプロジェクトマネジャーの仕事そのものでした。
こんな風に、周りの人の約束まで範囲を広げていたら、いつのまにか、自分が大きなプロジェクトや仕事の中心に巻き込まれるようになっていきました。(上司からは、もうこれ以上、仕事をとって来ないでくれ、と冗談混じりに言われたこともありましたが、笑)
これが “信用” というもので、何か難しい仕事やトラブルが発生したときに、周りから頼られるようになります。『アイツなら何か適切な解決策を導いてくれるかもしれない』という風に。
つまり、一つの小さな “約束” を積み上げていくと、それは揺るぎない “信用” に変わっていき、その “信用” は大きなチャンスを我々のもとに運んで来てくれる、ということです。
私のアメリカ勤務というチャンスは、まさに、この “約束を守る” という、至極当たり前の行動がきっかけになったと言えます。
そして、約束には、小さいも大きいもありません。
自分がコミットしたなら、たとえ小さい約束でも、それを絶対に守ることです。
もし、その約束が守れないとわかったなら、正直かつ真摯に、事前に相手に断りを入れて、その約束を変更することです。
相手に断りを入れずに、自分なりの解釈(これは破っても問題ないだろう)で、勝手に約束を反故にした瞬間、相手の信用を失います。
“人との約束を守る” というのは、ある意味で、”誰かのために動く” ということです。
そして、約束を自分の都合で勝手に破るというのは、相手のことを想っていないことの証拠です。
自分さえ良ければいい、という人は、人との約束を大事にしないので、すぐにわかります(昔の私のように)
会社にとって大事な仕事というのは、”誰かのために” という気持ちが強い人に集まっていくのは、至極自然なことなのだと思います。
“誰かのために” という気持ちが、あなたの成長を劇的に加速させる理由とは?
仕事ができる人とは、どんな人を言うのでしょうか?
人それぞれ、定義は違うと思いますが、私は『誰かのために、喜んで汗をかける人』だと考えています。
テキパキとマニュアル通りに仕事をこなす人をみて、『仕事ができる人』だと言う人もいます。でも、私はそれは単に『作業が早い人』と捉えています。
作業が早いだけの人は、いずれ外注化やAIやロボットに置き換えられると思います。
『作業が早い』ことは良いことですが、もっと大事なことは、『お客さんのために』とか『○○さんのために』という気持ちだと思います。
その、”誰かのために” を持つ人こそが、会社や社会全体に価値を生み出す、”仕事ができる人” なのだと思います。
ここで、私がダメ社員だった時のエピソードを紹介したいと思います。(自分で言うのもアレですが、とても分かりやすい事例ですので、笑)
昔の私は、相手よりも自分を優先していた、という話は先に述べました。
私の場合、特にそれが顕著に表れていたのが、自己防衛のマインドセットでした。例えば、以下のように。
- 自分がデキない人間と思われたくないから、『分かったフリ』をする
- 会議で分からなくても、その場で質問せず、あとで同僚にこっそり聞く
- 的外れな意見だと思われたくないから、大勢の前で、自分の意見を言わない
- 怒られたくないので、とりあえず、言われたことだけやる
振り返ってみれば、全て、”自分目線” です。
自分のプライドを守るため、自分が怒られないため、自分がデキない人だと思われないため、などなど、利己的な意識です。
でも、本当に仕事ができる人は、
- 自分は無知だと認識していて、分からないことは『分かりません』と言う
- 会議で分からないことがあれば、他にも同じ疑問を持っている人がいるかもと考え、その場で質問し、その場の会議を有意義なものにする
- 的外れな意見かもしれなくても、その場で疑問を解決することが仕事を前に進める大事な一歩だと考える
- 自分が怒られることは二の次で、誰かのためになることを最優先に考え、行動する
これは一例ですが、全て、”誰かのために” という利他的な考え方です。
もし、いま、あなたが自己中心的な前者のタイプだったとしても、何も心配することはありません。私も最初は自己中心タイプでしたから。
たった一つの行動を変えるだけで、自然とマインドセットも切り替わっていくものです。
私の場合は、それが “約束を守る” という行動だっただけです。
約束を守ることは一例に過ぎません。大事なのは、”誰かのために” という気持ちをもち、その行動を起こすことです。
もしかしたら、綺麗事に聞こえるかもしれません。
でも、それを綺麗事と切り捨てずに、真正面から向き合って、普段の日常業務でアクションしていくと、きっとその積み重ねが、あなたを劇的に成長させてくれると確信しています。
この記事が、日々の仕事や将来の人生に悩まれている方の参考になれば、こんなに嬉しいことはありません。