仕事をしている中で、上司や年配者に(時に部下にまで)なめられていると感じることはありませんか?
私(saki-m)も20代の頃、若い女性というだけでなめられるという経験を多くしましたが、横柄な態度をとられながら仕事をするのは、決して気持ちの良いものではありません。
そこで今回は、派遣社員から管理職にまでキャリアアップした私の経験に基づき、会社や職場で「なめられない人になるための方法」を紹介していきます。
なんでも係になってはいけない。自分の本来業務を優先しよう。

事務職や派遣社員の方を中心に、ついつい業務範囲外のことを頼まれてしまい「なんでも係」になってしまうことがあるかと思います。
私も営業事務を行っていた際、完全に営業担当者からなめられているような感覚を覚えた経験があります。
社外にいることが多い営業担当に代わり、社内で行う事務業務をアシストする仕事が営業事務ですが、お茶出しや掃除、電話対応など、営業が社内にいるにも関わらず事務以外の仕事を頼まれ、お世話係のように履き違えられることも多々ありました。
また、営業担当者だけでなく、その部門自体に「営業は社外の人と接することが多くて大変だから、事務以外の仕事であっても営業担当者が気持ちよく仕事ができるよう営業事務がアシストする」という共通認識がありました。
営業担当者の昼ごはんのお弁当を頼むだとか、とにかく何でもかんでも頼まれてしまいます。
しかし、「なんでも係」になってしまうと、なめられる人材としての立場が確立し、範囲外の仕事が増える一方です。そして、自分にとって必要な事務仕事の時間が取れなくなったり、自身のスキルアップに繋がらない不必要な業務が増え続けたりします。
「なんでも係」になってはいけない、というのは、何も業務以外のことは一切行わないといことではありませんが、どんな仕事であってもプロフェッショナル意識をしっかりと持って働くことで、なめられない人材になることができます。
一例として、私の場合、日頃は比較的業務範囲外のことであっても柔軟に対応するように心がけましたが、優先すべき本来の仕事があるときは、業務外の仕事はきっぱりとお断りするように心がけていました。
しかし、代わりに本来の営業事務の仕事をスピーディー、かつ間違いがないようプロフェッショナル意識を持って行うことで、「社内の事務仕事に関しては、この人に頼んでおけば間違いない」という安心感を営業担当に与えるよう心がけました。
そんな信頼感を得て、「なんでも係」から「営業事務のプロ」に立場を変えるよう自分が努力することで、必然的に業務以外の仕事は頼まれなくなるようになりました。
どんな仕事であっても、プロフェッショナル意識をもって抜かりなく行うことが、なめられない人材になるためには必要なのではないでしょうか。
発言を我慢するのが良い社員ではない。時に周りの目を気にせず、意見を主張しよう。

私の経験上、日本企業、外資系企業問わず、日本人が働いている企業は、未だに「発言しないことが周りの人間と上手く仕事をするために必要」という風潮があるように思います。
そんな中、職位や職種(例えば、総務、購買、経理などのバックオフィス系の職種)によっては、発言しないことによってなめられる人材としてのポジションが確立してしまいやすいのが特徴です。
管理職や、ある程度の地位をもった人間であれば、大抵の場合はなめられるということは少ないかと思いますが、例えば、派遣社員という立場で我慢をし続けて発言しないと、どんなに優秀な人であってもなめられやすい人材になります。
私がアメリカで働いた際、それぞれの部門が行う仕事内容の線引きや個々が受け持つ仕事の線引きが、あまりに明確になりすぎていて驚いたものです。
誰かに仕事を依頼した際、「それは自分の仕事ではない」という主張がはっきりとしていたのです。
逆に、初めて社会人になったときに派遣社員として働き、仕事内容の線引きがあまりに不明確で驚いたという経験もありますが、私の場合は、「なぜみんな発言しないのだろう?」という疑問があったため、自分の意見は初めからしっかりと主張するように心がけていました。
会社で働く中では、もちろん我慢することも大切ですが、我慢して発言しない、自分の意見を主張しないということが良い社員というわけではなく、なめられる人材としての立場ができあがってしまいます。
私の場合は、派遣社員の後、ヘッドハントで正社員として働き、グローバルプロジェクトマネジメントまで経験することができましたが、後に上司に「あなたなら本社アメリカや海外支社の担当者たちと対等に話ができると思ったから」と言っていただくことができました。
なめられない人材になるためには、時に周りからどう見られるか?という恐怖心を捨てて、自分の意見を主張する勇気を持つことも大切なのではないでしょうか。
成果を数値化し、目に見える形で、会社にとって手放せない人材になろう。

なめられない人材になるために重要なことが、目に見える形で会社にとって手放せない人材になることです。
外資系企業で働いていた際は、上司に「数値化しろ」とよく言われたものですが、どんなに仕事で成果を出していても、数値化できておらず目に見える形で実績を残すことができないと、評価されにくいのです。
例えば、営業成績などは大抵の場合は数値化して実績を明確にしますが、事務仕事は数値化しない人が多いかと思います。
しかし、私の場合は数値化できるものは全て数値化して、目に見える形で実績を上司に報告することで多くの会社で若くしてマネジメント職という立場を勝ち取ってきました。
例えば、貿易事務の場合は請求書を1ヵ月で何部発行したのか、カスタマーサポートの場合はクレーム対応を1ヵ月に何件処理したか、マネジメントの場合は部下の残業を何パーセント減らすことができたのか。
このように、可能なものは全て数値化して、実績を目に見える形で残すように徹底してきたことが、会社にとって手放せない人材=なめられない人材としての立場を確立するための重要なファクターだったのではないかと思います。
まとめ:どんな仕事でもプロ意識をもち、自分の意見を発言していくことがなめられない方法だ

いかがでしたでしょうか。なめられない人材になるための方法を簡単にまとめます。
- 自分の本来業務をスピーディー、かつ間違いがないようプロフェッショナル意識を持って行う
- 自分の仕事の成果を見える化して、目に見える形で会社にとって手放せない人材になる。
- 自分が会社にとって手放せない人材になっていくと、自然と意見を述べる勇気が持てるようになる。
- あとは、勇気を出して自分の意見を主張する努力をする(例えば、自分の仕事ではないものはきっぱり断るなど)
私が関わってきた人の中にも、なめられて横柄な態度をとられやすい人というのは、自分の意見を主張しなかったり、我慢しすぎる人に多くみられました。
この記事を読んでいる方は、すでに自分の仕事にプロ意識を持っている方だと思うので、あとは勇気を持って自分の意見を主張する努力をするだけだと思います。
そうすれば、案外簡単になめられない人材になることができるのではないでしょうか。