この記事は、テレワーク・リモートワークの状況下で、上司・部下間のコミュニケーションに悩んでいる方に向けて書いています。
COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の影響を受け、リモートワーク・テレワークで仕事を行うビジネスパーソンが格段に増えました。
国土交通省の令和2年度「テレワーク人口実態調査結果」によると、テレワーク制度等に基づくテレワーカーの割合は、昨年度の9.8%から19.7%と倍増しています。
また、NTTコム リサーチの調査によると、リモートワークで47%ものビジネスパーソンが精神的ストレスを感じているという調査結果がでています。
このような異例の事態の中、上司や部下とのコミュニケーション方法や、非効率的な仕事に対して悩みを抱えるビジネスパーソンも増え、モチベーションの維持(向上)やテレワークで必須となる新しいコミュニケーション方法等が、問題点として浮き彫りになっています。
そこで、この記事では、部下・上司の両面から、テレワーク・リモートワークを円滑に進めるコミュニケーションのコツをお伝えしていきます。
(部下の視点)「見える化」コミュニケーションで同僚を追い抜かす!

実業家、経営評論家である大橋武夫さんの名言に「ピンチをチャンスに変える!」というものがあります。
コミュニケーション方法に悩んだら、是非この名言から活力をもらって乗り越えてほしいと思います。
上司とコミュニケーションを取りにくいリモートワークではありますが、COVID-19の影響で同じ悩みを抱えている同僚は多いはずです。
多くの人々がコミュニケーションを取らなくなるリモートワークだからこそ、今までより上司からの高評価を得やすい(出世しやすい)状況下におかれているのです。
そこで大切なことが、しっかりと自分の業務を「見える化」しながら上司とコミュニケーションを取ることです。
私 (saki-m)の場合は、会社勤務をしていた頃にアメリカで働く機会があり、やはり日本支社にいる上司とのコミュニケーション方法にとても悩んだものです。
そんな中、様々なことを実践していましたが、やはり一番効果的だったのは、自分が行っている仕事を「見える化」するということです。
具体的な方法は業務内容によって異なりますが、何より「現状自分が行っている仕事内容を上司に見せること」が大切なのです。
例えば、
- 仕事において相談したいことは遠慮なく相談する
- 実績は数値化して定期的に(週1~月1度を目安)提出する
などです。
これまで近くで部下の働く様子を見ることができた上司にとっては、部下の仕事が「見える化」されていないと、必然的に「何をしているんだろう?」などと、疑問に感じることもあります。
私自身、知人からもリモートワークになってから「自分が会社にとって必要か分からなくなった・・」というような相談を度々受けることがあり、リモートワークになったことにより、「自分の存在意義」を感じにくくなっているケースも多いようです。
そんな背景から、自身のモチベーションを維持するためにも、上司とのコミュニケーションにとっても、自分の仕事の「見える化」が今まで以上に重要になるのではないでしょうか。
(上司の視点)失われつつある「報連相」を義務化して部下の仕事効率を上げる

「報連相(報告・連絡・相談)」は、ちょうど私 (saki-m) が生まれた1982年頃に現在でいう「SMBCフレンド証券」の山崎社長が考えだしたといわれています。
しかし、日本国内に外資系企業が増え、成果主義(結果や成果が数値として評価される)が重視される風潮になってきた現代では、「結果が出る前に、逐次、報連相をすること」は時間的に無駄であるという見解も見受けられるようになってきました。
しかし、テレワークの割合が急激に倍増している現代だからこそ、この「報連相」が再び重要視されてきていると感じます。
私の場合、現在個人事業を行っている背景から外部委託をする業務もありますが、そんな中、やはり委託先が「現在プロジェクトのどの部分を行っているのか」、「今後はどのようにプロジェクトを進めていくのか」というのが、見えにくくなり「この人はしっかりと仕事をしているのか?」と不安に感じることがあります。
そこで、実施し始めたのが「報連相」の義務化です。
最近では「タスクワールド」や「Asana」のような、タスクやビジネスフロー、To do リストなどを複数人とシェアしながらプロジェクトを進めることができるシステムも数多く出回っています。
昔のように日報のようなもので管理しなくても、リアルタイムで部下がどのタスクを完了したのか等、把握できるようなシステムも数多くありますので、現代的な「報連相」の仕組みについて考えて、部下の仕事を効率化すると良いのではないでしょうか。
また、定期的にテレビ会議などで、報告会などをすることも大切です。
テレビ会議に時間を割くなんて・・と思われがちですが、部下に「報連相」の機会を多く与え、モチベーションを上げることも仕事の効率化につながります。
顔が見えないからこそ、「見える化」を意識したコミュニケーションを増やそう!

今回は、リモートワーク・テレワークで悩んでいる人に向けて、上司や部下とのコミュニケーション方法を簡単に紹介しました。
キーワードは、「自分の業務の見える化」と「報・連・相」です。
リモートワークであっても、人が動いてからこそ会社は成り立ちます。
上司とのコミュニケーションでは、顔が見えないぶん今まで以上にコミュニケーションを取るように心がけ、部下とのコミュニケーションでは、失われつつある「報連相」を現代的、かつ効率的な方法で取り入れいくと良いのではないでしょうか?