何年たっても平社員・・。いつになったら役職がつくんだろう・・。
そう思ったことはありませんか?
とある会社の部門長も経験した私(saki-m)のこれまでの社会人生活の中で、人より頑張っているのになかなか評価されない人たちを多く目にしてきました。
そこで今回は、会社で人の上に立つリーダーになるための考え方や、いざ部下たちを率いる立場になった時のストレス対処法について紹介していきます。
恥ずかしい失敗や苦しんだ経験は、将来のリーダーの器を作る糧となる

仕事をしている中で、上司や顧客から怒られたりすることは誰しもあるかと思います。
そんなとき、真面目な人間ほど自己嫌悪に陥ったり自分を責めてしまったりするものですが、新卒社員を中心に社会にでて間もない頃や新しい仕事を始めるときは、大抵の場合は失敗したり恥をかいたりするものです。
その業界で「当たり前」となっていることは必ずしも世間一般で当たり前ではなく、どんなに優秀な人間にも初めての経験があり、恥をかくことはあります。
私の場合、初めてマネジメントを行った際、社内システム移行に関するプレゼンテーションで赤っ恥をかき、「なんで上手にできないんだ・・」と、自分自身を責めて自己嫌悪に陥った経験があります。
大勢の人の前で話をするのが極度に苦手だった私は、急遽頼まれた初めてのプレゼンでパニック状態に陥り、プレゼンは案の定大失敗・・。
緊張で手が震えながらも、プロジェクターで映し出した資料を見ながら話をしていたら、多くの人が見ている前で上司に「聞いている人に尻を向ける奴がどこにいる!」と、何度も怒鳴られたのを覚えています。
急遽頼まれたプレゼンで内容を暗記していなかったことから、映し出されている内容を見ながらでないとプレゼンできなかったのです。
部下たちにも「言っている意味が分からない。内容が理解できない」などと言われ、その後は何を話したのか記憶が残っていないほどに恥ずかしい思いをした経験があります。
それ以降、「悔しい!」という気持ちが大きくなり、予定外であってもプレゼンの必要がありそうなものは事前に資料をまとめ、自宅で一人プレゼンの練習をしました。
この経験があったからこそ、海外の会社でプレゼン能力が高く評価され昇格のチャンスを何度もつかみ取りました。
誰でも何かを行うときには必ず「初めて」があり、人前に立つことを中心に不得意なこともあります。
しかし、あらゆることを想定して事前に準備や練習をしたりすることで、結果的に成功すれば良い意味で後々周りを見返すことができるということを自ら経験しました。
新しいことにチャレンジすれば、失敗経験は必然と増えます。でも、それを気にする全く必要はありません。
恥ずかしい失敗や苦しんだ経験をたくさん持つ人間ほど、多くのことを感じ、学ぶことができ、その過程で人の上に立つ器ができ上がっていくのではないでしょうか。
自ら動いて組織に変化を起こせる人がリーダーに抜擢されていく

世界的な言葉になった日本語の「KAIZEN(改善)」。
これまでの社会経験で多くの成功者たちを見てきましたが、会社を改善することを頭において業務を遂行できる人間こそが、その組織を率いるリーダーに抜擢されていくのではないでしょうか。
私が海外出張をしたとき、本社アメリカの機器の修理工場にも「KAIZEN」と書かれた大きな張り紙がされていました。
この言葉は、仕事をいかに効率化できるかという追及であり、無駄を省く効率的な方法を考えるときに使用されますが、私はこの「KAIZEN(改善)」という言葉を念頭に置いてこれまで様々な会社で業績を上げてきました。
日本企業を中心に、多くの人は「変化」を嫌うものです。社内システム一つにしても何にしても、人は自分が使い慣れたものが良いからです。
しかし、今まで通り仕事をしているだけではKAIZENすることはできず、現状を大幅に上回る成果は期待できません。
一例として、とある日本企業で私が働いていた際、社員たちの業務効率を上げる目的&マネジメント側が社員の業務内容を把握することを目的とし、1日の作業内容を各自手書きで書いて上司に提出するということが行われ始めました。
しかし、1つ1つの業務内容を手書きで記録していたら時間の無駄です。予算がある会社だったら、社内システムでも導入すればよいのですが、その会社にはそんな予算がない状況。
そこで私は、業務内容を時間をかけずに記録するためにエクセルに記録する方法を上司に提案しました。
とても単純なものですが、エクセルのVBA機能を使ってボタン1つクリックすれば、業務内容や業務の開始時間、終了時間などを記録できるというものです。この方法であれば、予算もかからず社員たちの時間や紙の削減になります。
これはほんの一例ですが、組織の効率化を念頭に置いて「KAIZEN」することで、その姿勢が高く評価され、結果的にその会社では部門長まで上り詰めることができました。
「何かを変える」ということは、非常にパワーのいるものです。
しかし、現状のまま与えられた仕事だけをこなすのでは、上のポジションはつかみ取れないケースが殆どなのです。
上に立つものは嫌われると考えれば、他人の目を気にせず、仕事にコミットできる

中間管理職を中心にマネジメントする立場の人間は、上司と部下の間に立ち板挟みになることから、非常にストレスを受けやすい立場です。
大抵の場合、法人のトップや個人事業主でない限り上司はいますが、意外にストレス要因になりやすいのが部下なのではないでしょうか。
私自身も大学卒業後、20代中盤でプロジェクトマネージャーになり、目上の人を指導する立場になりましたが、それは想像以上に精神的に厳しいものでした。
社内のシステム移行に伴うプロジェクトマネジメントでは、日本国内のエンジニアを中心としたシステムユーザーたちへの指導や、本社アメリカでの開発部門担当者への指示などが業務内容に含まれておりましたが、多くの社員たちからすると入社して数年の若手から指導を受けるのは気に入らないものです。
私も初めてのマネジメント経験で、理想的なマネージャーではなかったものの、それ以上に長年勤務している人たちの嫉妬やひがみなど、様々な要因で不平不満を言われることが多い状況で精神的に参ってしまう日も・・。
そんなとき、尊敬する上司に「マネジメントする立場の人間は、人から嫌われること前提で仕事をしないと精神的に参ってしまうよ」と言われたのがきっかけで、以降、気持ちが楽になったという経験をしました。
マネジメントする立場であっても1人の人間。
どうしても一個人として不平不満をいわれている感覚に陥ってしまいますが、「指導する立場で仕事をする上で、嫌われることは致し方がない」という前提が頭の片隅にあるだけで、気持ちが楽になり仕事がしやすい状況になるものです。
それからは、自分に向けて発せられる不平不満に関して気にせずに、ただただ懸命に仕事をすることで成果を出すことに専念しました。
頑張って成果をだしていれば、上司からの評価はもちろん、案外部下もついてきてくれるものです。
人目を気にして前が見えなくなっても、「上に立つものは嫌われる」という概念が前提にあれば気持ちが楽になるのではないでしょうか。
小さくてもいいから、会社にとって有益な変革を起こして行こう

いかがでしたでしょうか。
今回は、会社で上に立つ人間になるための効率的な方法や上に立った人に必要となるストレス対策に役立つ情報を紹介しました。
会社である程度の地位を築いている人の多くに共通しているのは、「会社を変える力」がある人です。
ただ毎日同じ業務をこなすのではなく大きなスケールで物事を見て、会社にとって有益となる変革を起こせるよう努めることが昇格への近道なのではないでしょうか。