【行動分析学】やろうと思うのにできない人へ。たった1つの解決策を伝えたい。

【行動分析学】やろうと思うのにできない人へ。たった1つの解決策を伝えたい

この記事は、頭では「やらなきゃいけない」、「やろう!」と思っているのに行動できない、そんな悩みを抱える人に向けて書いています。

そもそも人間は、意識や意欲だけあっても、なかなか行動できない生き物なのです。

本当にこの悩みを解決しようと思ったら、その行動によって得られる、または失う結果に目を向けていく必要があります。

例えば、筆者は現在(執筆時2021年1月)アメリカの会社で働いていますが、日本にいた頃は、英会話の勉強をやらなきゃいけないと思ってもなかなか行動できない期間を数年も過ごしました。

行動に結びつけるには、精神論・根性論ではなく、本能的にそうなるような自然な仕組みが必要です。

この記事では、ありがちな精神論や根性論に逃げずに、行動分析学という視点から、あなたのやろうと思ってもできない問題を解決したいと思います。

【行動分析学】行動は60秒以内の結果によって強化・弱化される

以前読んだ「行動分析学入門(杉山尚子/集英社)」という書籍が目から鱗だったことを今でも覚えています。

そのうちの一つが、「我々の行動は、行動後の60秒以内の結果によって、強化・または弱化される」という内容です。

60秒というのはあくまで目安ですが、それぐらいの短期スパンで1つ1つの行動の結果が脳に評価されているということです。

行動分析学の視点を理解できれば、我々が日々の生活や仕事で、なぜやらなきゃいけないと思ってもできないのか、という理由が分かります。

その行動を続けてしまう理由(強化)

例えば、長くつらい資格試験勉強に耐えられるのは、その先に合格という栄光があるからと思われがちですが、実際のところは違います。

もし、そうなら、多くの人が試験勉強を途中で投げ出したりしないでしょう。

その試験勉強の直後に、なんらかのプラスのフィードバックを受けているから、日々の勉強を続けられるのです。

それは例えば、講師からのポジティブなコメントだったり、自分自身へのご褒美だったり、勉強仲間からの励ましの声だったりです。

ご自身の経験を思い返してみてください。何かしらの勉強を続けることができているときは、何らかのプラスのフィードバックを受けていた記憶がありませんか?

このようなポジティブなフィードバックを受けた結果、その行動を続けようと思うのは、行動分析学では、「強化」と言います。

一方で、勉強を挫折してしまう人は、この「行動」を強化する仕組みがない場合が多いのです。

他の例で言うと、タバコの禁煙も似ています。

タバコがなかなかやめられないのは、今、タバコを吸っても、ほんのわずか肺が汚れるだけで、今すぐ死ぬわけではないからです。

もちろん、10年や20年という長期的な目線ではリスクが高いのは皆わかっています。ただ、人間の脳は、10年、20年先の未来よりも今この瞬間を優先するものなのです。

したがって、今タバコを吸うことで少し肺が汚れるというデメリットと、タバコによって得られる気持ちの安定を比較すると、我々の脳は圧倒的にタバコを吸う方がメリットがあると判断します。

だから、理屈では理解できていても、タバコをやめる行動ができないのです。

ポイントは、行動後の60秒以内の結果です。

もし仮に、タバコを吸うと今すぐ肺がんになるという結果があるのなら、タバコをやめるという行動が自然と「強化」されるはずです。

以上は行動の強化という事例でしたが、反対の弱化という考えもあります。

その行動をやめてしまう理由(弱化)

例えば、オモチャ屋に行った時に、こどもがオモチャを買ってと泣き叫びながら地面をのたうち回るという行動を思い浮かべてみてください。

親としては、周りの目が気になるので、子供を大人しくさせるために、『今回だけね』と言って買い与えてしまう場合もありますが、そうすると、子供はこの行動によってオモチャを得られると分かり、行動が強化されます。

もし、子供の行動を弱化させたければ、何も買わずに、子供に『泣き叫んでも騒いでも、何も得られない。疲れるだけ。』とわからせることです。

この行動の弱化を使って問題解決をした研究や事例は世界中で報告されています。

例えば、精神病棟に入院している患者が用もないのに頻繁にナースステーションに入ってくるという事例です。

ナースステーションに入ってくる患者に『何か用ですか?』と聞いても、何も言わずに立っているだけなので、そのあと、患者の病室まで連れ戻すという状況で、看護師を悩ませていました。

これを行動分析学の観点で分析すると、患者がナースステーションに入ると、直後に看護師からの注目を浴びることができるというポジティブな結果があったからでした。

そこで、看護師は見て見ぬフリを何分も続けて、患者が自分から出て行くまで耐えるという解決策をとったところ、数週間後には、患者はナースステーションに来なくなりました。

このように、われわれの行動は、じっくり観察してみると、強化されて自然に継続するようになる場合と、弱化されて自然に消失するようになる仕組みができているのです。

これは、「やらなきゃいけない」とか「やろう」と思っている意識・意欲とは、独立したプロセスです。

もし、行動を変えたいのであれば、意識や意欲だけでなく、この行動の直後に起こる結果について、もっと注目するべきなのです。

行動を強化するポイントは、結果の見える化と定量化の2つ

to do list

前項で、行動した直後の結果が大事であることを理解いただけたと思います。

我々はよく、『目先の結果にとらわれるな!』と言われ続けてきましたが、

行動分析学の視点では、『目先の結果を大事にしろ!』ということになるのが、なんとも皮肉めいていて面白く感じませんか?

さて、次に考えるべきは、行動の結果の見える化定量化です。

目先の結果がポジティブなものだと認識できるようにならないと、行動は強化されないからです。

結果の見える化ですが、これは自分が何に嬉しいと思ったり、気持ちよくなったりするかを、見える化するということです。

定量化とは、見える化できた結果を、数字で表せるようにすることです。

具体的に私の事例をいくつか紹介します。

事例: 怠け者の筆者がなぜ勉強を続けてこれたのか

筆者は、残念ながら天才的な能力を持っていませんでした。一方で、コツコツとした努力型とも言えないタイプです。

もともと怠け者体質ですし、勉強も苦痛に感じるタイプです。さらに、同じことをやっていると飽きてしまいがちです。

それでも、なんとか勉強を続けて大学受験を勝ち抜き、大学院の受験勉強もがっつりとやって最終学歴は院卒です。

また大学院で研究を続けながら、理系の弁護士と呼ばれる「弁理士」という高難易度の国家資格の勉強もやっていました。当時、1年で1000-1500時間は勉強していたと思います。(平日は3時間、休日は8時間とか、そんな配分です)

なぜ、怠けもので、勉強が苦痛の私がくじけずに続けて来られたのか。

それは、ゴールまでの行動設計に長けており、自分のモチベーションを客観的に管理できる能力があったからだと思います。

自分は怠け者だとわかっていたので、単調なプロセスではダメで、何かしらのゲーム性がないと勉強が続けられないと知っていました。

だからこそ、昔から、可能な限り小さい目標を立てて、それをクリアした時にポジティブなフィードバックを自分に送ることをしていました。また、ポジティブな結果は、数字で見えるようにしていました。

例えば、今日は○○ページ進めたから、到達度が○○パーセントだ。とか、

他にも、今日の勉強時間は○○時間、ということを毎日記録してグラフにしたり、日記に書いてウェブに投稿したり、と。(当時、mixiというSNSに勉強日記をつけて公開していました)

このように、学生時代はお金がなかったので、お金がかからずにポジティブな結果を見える化する方法をとっていました。

行動分析学における「強化」を、当時は知らずにやっていたのだと思います。

事例: 筆者が仕事の期限や小さな約束を守れるようになった理由

私がダメ社員だった頃は、仕事の期限を平気で破ってしまっていたり、口頭で頼まれた仕事を忘れてしまっていたりと、とにかく約束を守れない人間でした。

そんな人間があとで、誰よりも早く仕事をこなして、期限前倒しで完了報告をするようになるのだから不思議なものですが、そこにはきっかけがあります。

色々と模索した結果、A4のノート1冊を完全にTo Do List 用のノートにして、どんな小さな約束でも そのノートに忘れないうちに書いていくことにしたのです。

例えば、○○さんに電話する、○○を読むから始まり、郵便物を出す、などの細かい行動まで全部書くようにしました。

もし、○○部長向けの資料作成という大きな塊の仕事があったとしたら、まず、「○○部長向けの資料の目次を作る」という一番最初の行動かつ、数分でできる仕事まで分解して、書いていきました。

そして、一つのタスクが完了するたびに、取り消し線を引いて、仕事が一つずつ片付いていく様子を可視化したのです。

なぜこんなことをやったのかというと、この取り消し線を引いていく時、自分の気持ちがとても清々しくなって、次第にタスクを消す作業が楽しくなってきたことに気づいたからです。

つまり、行動が完了し、タスクを消したくなるように、自分の行動をデザインしました

行動する。その結果、タスクを消せる。気持ち良い。

これが、私の行動を「強化」しているという仕組みです。

気が乗らない仕事でも、この早くタスクを消すというゲームにしてしまえば、自分は行動できることが分かった時が、私の中でのパラダイムシフトでした。

To do listに関しては、Excelで管理していたり、付箋で管理している人もいると思いますが、Excelだと思いついた時にパッと書けなかったりしましたし、付箋だとゴミになって数字(記録)として残しにくかったので、私はスペースがあってすぐに開けるA4のノートに落ち着きました。

そして、アメリカ赴任中の現在(執筆時2021年1月)でも、変わらず同じ手法です。

A4ノートにびっしりとタスクを書いては消してを繰り返していますが、未だにタスクを消す時の清々しさは健在です。

また、そのノートを定期的に振り返っては、『よしよし、沢山タスクを消したなあ』と自分の行動を強化しているのです(笑)

まとめ: 行動が強化されるように、自分で行動プロセスを設計する

design

いかがでしたでしょうか。

色々な事例を使って、行動が強化される仕組みと、行動を強化するポイントを解説してきました。

簡単に以下にまとめておきます。

  • 我々の行動は、行動後の60秒以内の結果によって、強化・または弱化される
  • 行動をした後に、ポジティブな結果を得ると、その行動が強化される。
  • 行動した後に、何も結果が得られないと、その行動が弱化される。
  • 行動を強化するポイントは、結果の見える化と定量化にある。
  • 行動した後に、すぐに何かの結果が見えて、それが数字で表せると理想的な形。

 

例えば、今、私が本業の仕事の合間に、数時間から1日をかけて1記事を書き上げているのも、この法則を意識しています。

本ウェブサイトの理念は、『仕事で悩んでいたり壁を感じている人に解決のきっかけを提示し、時には一緒に解決策を見つける。』というものですが、これはより長期的かつ全体的な方針であり、日々の記事投稿をコツコツ続けるには、別のモチベーションが必要になっています。

というのも、1つの記事を書き上げるのは毎回かなり大変で、テーマを決めて、構成を練り、書き始めて、校正して、画像を挿入して、、などなど、基本的には地道な作業の積み重ねで、他のことに逃げたくなることが多々あるからです。(特に、怠け者の私の場合、笑)

だからこそ、記事投稿数が増えることを楽しみとして設定しています。もともと、数字を積み重ねることが好きな自分の性質を利用して、記事投稿することで増える数字を行動強化のポイントにしているのです。

要するに、行動を強化したいと思ったのなら、その行動をした後に、自分が気持ちよくなる「何か」を設定すればよいということです。

自分で、自分の行動プロセスをデザインするということですね。

そのためには、まずあなたにとって、何が自分にとってのポジティブなフィードバックか?を考えてみてください。

どんなに小さなことでもいいです。

そして、行動した後すぐに、そのポジティブな結果を見れるようにしてください。数値化できるとさらに良いです。

そのプロセスを一回やってみて、もし、自分が少しでも清々しい気持ちになれたり、気持ちよく感じたら成功です。

その行動は強化されたと言えます。

これこそが、やらなきゃいけないという意識や、やりたいという意欲があるのに、なかなか行動できない人への解決策です。

解決方法は、意識や意欲という高尚な精神論などではなく、単純に、「目先の結果」に飛びつきたくなるプロセス設計にあった、というなんとも打算的な話なのでした。

でも、より現実味のある話だと思いませんか?

この記事が、なかなか行動に移せない人にとって、人生をかけるきっかけになれば、これ以上に嬉しいことはありません。

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本サイトの運営者。社会人になった後、周囲から仕事ができないと思われて、自分の人生が真っ暗闇に感じた辛い日々を過ごす。その後、奇跡的な復活劇を遂げ、その勢いのまま、グローバルプロダクトマネジャーを経験。全く喋れなかった苦手の英語もビジネスで会話ができるレベルまで押し上げ、2019年6月からはアメリカに赴任し、グローバル・リーダー/マネジメント達と仕事をしている。 専門分野は、プロジェクトマネジメント、アカウント・ファイナンスなど。自分のように、仕事で悩んでいる人や大きな壁を感じている人が現状打破できるように、という想いで2017年7月に本サイトを立ち上げた。
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